1日目 ヨアニナ散策

朝食を買いにキャンプサイトを出て、すぐ近くにあるガソリンスタンドに併設されたパン屋に入る。いつものようにギリシャパンでも買って食べようかと思っていたのだけれど、店に並んでいるのは、ソーセージをパイで包んだものとかホウレンソウのパイとか、やたらとパイが多く、ノーマルなパンは見当たらない。パン屋と思ってはいったものの、もしかしたらパイの専門店だったのかも。

ともかくその店で朝食を購入。一つは、チョコレートの挟まったでっかいクロワッサン。で、もう一つは、店員のおばちゃんに薦められたブガツァというこの街ヨアニナの名物。ブガツァは、厚さおよそ3センチほどのパイなのだけれど、その生地の間に2.8センチほどのカスタードクリームが挟まっている。サイズは15センチ四方くらい。美味い。しかし圧倒的な甘みとボリューム。これまでの旅でカスタードクリームを口にする機会はほとんどなかったのだけれど、それを補って余りあるくらいの量を一気に摂取してしまった。朝食ですっかり胃もたれし、知らなかったこととは言え、チョイスに少し後悔する。
本日夕方からドラゴンレイクにトレッキングに向かう。初日はほぼ移動のみだけれど、それを含めて2泊3日。
朝食の後に婦人と俺は、トレッキング中に必要な食料の買い出しに出かける。しかし、街は閑散としてるし、スーパーはどこも開いてない。しまった、今日は日曜日!ヨーロッパ文化の常識『日曜定休日』ということを、すっかり失念していた。
路上で2人立ち尽くしながら、自分たちが今持っている食料を思い返し、食料計画を練り直す。どう考えても足りない。どうしようか、途方に暮れる。
すると、ガソリンスタンド脇にあるカフェでコーヒー飲んでたおっちゃんが、笑顔で手招きしてる。なんだろう、とりあえずここでぼーっとしてても仕方ないし、焦ったところで食料が手に入るわけでもない。とりあえず招きに応じて行ってみる。
おっちゃんは、どうやら英語が全く話せないらしいのだけれど、『ほら、エスプレッソだ。砂糖はいるか?』と我々にコーヒーをおごってくれた。『ありがとうございます!僕たちは日本から来ました。おじさんはここに住んでるの?』と英語で問いかけてみるも、全く通じない。しばしの間、互いにもどかしくしていると、おっちゃんは今度は1人のギリシャ人の若者を手招きして、会話の輪の中に誘い込む。
『やぁ、どっから来たの?ギリシャ楽しんでる?』
『日本からだよ。ギリシャは楽しいね。みんなこんな風にコーヒー飲んでるの?』
『そうさ。ギリシャは経済危機で、みんな昼飯を食う金にも困るんだけど、こうやってコーヒーを飲む金はあるんだ。馬鹿げてるだろ。どこに泊まってるんだい?』
『そこのキャンプサイト。今晩からドラゴンレイクに行くんだ。あ、でもスーパーが閉まってて、買い出しできてないんだよね。どこか開いてないかな?』
『ギリシャ人は怠け者だからな!日曜はどこも閉まってるよ。でもその辺のミニマーケットなら空いてるんじゃないか?行ってみるといいよ。』
『おお、そりゃ良いこと聞いた!ありがとう、行ってみるよ。おじさん、コーヒーごちそうさま。エフハリスト(ありがとう)!』それにしてもおっちゃん、恐るべきコミュニケーション能力。英語も話せないのに旅人に声をかけ、若者を招き入れて通訳させる。わずかコーヒー2杯で、国籍、人種や世代を超えて、みんなにとって『ちょっと特別な非日常』を演出する。俺も、あんな風に歳を取れたらいいなと思う。
地元っ子の助けを得て、お菓子や乾パンを買い足し、なんとかトレッキング中の食料を確保した婦人と俺。キャンプサイトに帰ってテントを片付け、コスタからの連絡を待つ。
17時、コスタから連絡が来て、コスタの親友ジョージが我々を送って行ってくれるということになる。
18時、コスタの家に不要な荷物を預かってもらい、ジョージの車でドラゴンレイクトレッキングの登山口であるパピゴ村へ。ジョージは英語が苦手なので、コスタの恋人ミルトも同伴してくれた。何から何まで世話を焼いてくれて、本当にギリシャの人々のホスピタリティーには頭が上がらない。
ただの移動とは言えないくらいの絶景を走り抜けつつ、2時間弱のドライブでパピゴ村に到着。このパピゴ村も、独特な石造りの街並みが美しく、ただの登山口というだけでは終わらない雰囲気。ジョージは以前にドラゴンレイクに来たことがあるので、我々を登山口まで案内してくれたのだけれど、せっかく来たんだからちょっと長居したい、帰りたくない、なんなら一緒に登りたい、といった感じだった。
ジョージとミルトにお別れし、我々は登山口からすぐ近くにある祠の脇にテントを張る。
エスプレッソを奢ってくれたデニジャンのおじ様と、通訳してくれた若者と、この店の常連さんと。

エスプレッソを奢ってくれたデニジャンのおじ様と、通訳してくれた若者と、この店の常連さんと。

ディミトリのフェースブック仲間のコスタと、彼女のミルトと、親友ジョージと。コスタはこれから山小屋のお仕事へ行く所。忙しいところ色んな所へ電話をかけて送迎してくれる人を探してくれました。感謝。

ディミトリのフェースブック仲間のコスタと、彼女のミルトと、親友ジョージと。コスタはこれから山小屋のお仕事へ行く所。朝からも他の仕事があって忙しいところ色んな所へ電話をかけて送迎してくれる人を探してくれました。感謝。

私達が泊まったのは登山道の第一給水ポイント。この山で取れる水はギリシャで一番美味しい事で有名なのです。

私達が泊まったのは登山道の第一給水ポイント。この山で取れる水はギリシャで一番美味しい事で有名なのです。

9時頃、日が暮れていきます。

夜9時頃、日が暮れていきます。

Advertisements

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s