2日目 十字架の丘

ジョージアのメスティアで民泊中の世界一周婦人と俺。
『今晩の夕食はどうする?』

『…メニューは何ですか?』

『何でも良いわよ。リクエストは?』

『…ポークリブ!』
ジョージアの家庭料理が美味しいと評判の民泊にもかかわらず、昨日は味もバランスも最低、やたらと量ばかり多いママゴトみたいなメニューで心底ガッカリだったんだけど、それは予約もせずに夜遅くに訪れたこちらに非があったのかも知れない。もう料理は要らない、素泊まりにしてくれ!と頼んでも良かったんだけど、それも何だか腑に落ちない。

料理が不味いくらいで死にやしない。それよりも、この民泊が本当に良い宿なのか、それとも料理が美味しかったのは過去の話なのか、見極めたい。しかも今日は、ちゃんと準備する時間もあるし、リクエストだってした。よほどでなければ不味い料理が出るはずがない!と判断し、喉元まで出かかっていた『素泊まり』という言葉を飲み込み腹の奥に押し込める。
で、ハイキングに出発。昨日まで滞在していたバトゥミがジョージアのビーチリゾートなのに対し、ここメスティアはジョージアの山岳リゾート。今日はとても天気が良くて、丘向こうには雪をかぶった厳しい岩山がそびえ立っているのも見える。

我々が目指すのは、十字架の丘と呼ばれる場所。途中までは、村でたむろしていた野良犬がガイドしてくれた。先日の日記で『猫が可愛い』と書いたばかりなんだけど、やっぱり犬も可愛い。

宿の裏山くらいにしか考えてなかった十字架の丘は意外と遠く、到着するまでに3時間くらいかかった。景色は悪くない。ただ、ゴミのポイ捨てがひどい。せっかくの景色が台無し。こういう時、野口健氏は本当に偉いなと思う。

丘を下り、村のお散歩も少々。ここメスティアには、ジョージアの他の地域とはちょっと違った民族の人々が住んでいるらしい。なので、他の民族の襲撃から身を守るために造った、高い塔が村中にある。有事のときはそこに立てこもるんだとか。名付けて『復讐の塔』。他民族からの復讐を恐れて、との意味だそうな。でもそれって、先に手を出したのはどっち?という話。何にしてもイマイチなネーミングと言わざるを得ない。『守り神の塔』とかそんなのにしとけばいい良いのに。
そして、夕食。
撃沈クオリティだった。
レストランで食べれば良かった。
昨日とほぼ変わらない『缶詰め飛び出し系』サイドディッシュのオンパレード。メインはリクエスト通り、ポークリブだった…いや、だったのか?何リブ?骨付き肉ではあったけど、火を通し過ぎてカチコチ、味も飛んでしまっていて、何肉なのか判別できない。

もう、お金をもらえるレベルどころか人に食わせるレベルにすら達していない。山以上にこの民泊での家庭料理を楽しみにしてたから、心底ガッカリ。
自分なりの分析としては、まず、料理の上手かった母親はすでに第一線を退き、今では娘が台所に立っているらしい、ということ。

あと、客が自分たちだけだった、ということ。客が多ければ品数も増えるだろうし、料理上手の母親も出張らざるをえない。

俺だったら、例え二人の客でももうちょい美味しくてバランスのいい、それでいてご当地の雰囲気を効かせた料理を振る舞える。食材不足で無理だったら『今日はレストランに行きな。』って提案する。例えリクエストに対して完璧な正解を出せなかったとしても、『ま、美味しいからオッケー。』くらいまでは持っていける。

愚痴っぽくなったついでに書くと、家族も特別親切とかフレンドリーという訳でもないし、子供はもうスレちゃってて、基本的には客に興味なし。素直に嫌そうな顔さえ見せる。まぁ、建前上ここはホームステイなんだし、たまたま家庭内の雰囲気が悪かっただけなのかも、と自分なりに理由づけすることは出来る。ただし、建物自体の古さや散らかり具合は全く価格に見合わない。日本人の旅人のブログを見れば、『肩肘はらない感じでリラックス出来る』みたいに言ってるけど、そりゃ良く言い過ぎだろう。まぁ安けりゃ全然オッケーなんだけど、そういうわけではない。テントの方がマシなんじゃない?というレベル。
まぁ、何に対しても『よいしょ』気味な日本人のブログを鵜呑みにした自分たちが悪い。ここの宿は身をもって『悪い手本』を示してくれたんだと思うことにすると、得難い教訓を学べたような気もする。

十字架の丘へは道は二つですが、東側の道から行く方がオススメです。西側は迷いやすい上にゴミだらけです。

歩けば牛に遭遇するメスティアの町。十字架の丘へは道は二つですが、東側の道から行く方がオススメです。西側は迷いやすい上にゴミだらけです。

黄色いクロッカス。

黄色いクロッカス。

十字架の丘。

十字架の丘。

山の上でお昼寝。

山の上でお昼寝。

帰りは見晴らしのいい東側から下ることに。上から見ると、復讐の塔が各家にあることが分かります。

帰りは見晴らしのいい東側から下ることに。上から見ると、復讐の塔が各家にあることが分かります。

山道はいつの間にか石畳の道に。

山道はいつの間にか石畳の道に。

見上げれば塔がにょきにょき。

見上げれば塔がにょきにょき。

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夜ご飯。カッチカチのお肉。皆様、ジョージアはメスティアへ行く場合はナジの家は避けて下さい。

夜ご飯。カッチカチのお肉。朝ごはんの残りの魚肉ソーセージを焼いたもの。パサパサのパン。トマトとキュウリのサラダが唯一食べられるものでした。旅人の皆様、ジョージアはメスティアへ行く場合はどうぞナジの家は避けて下さい。

やり場のない悲しみと空腹を抱えて夜のお散歩。その夜は満月でした。

やり場のない悲しみと空腹を抱えて夜のお散歩。ライトアップされた復讐の塔。その夜は満月でした。

 

 

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