1日目 リタン到着

アチェンガルで冷え切った体をガンゼで温め直し、本日は東チベット最後のハイライト、リタンを目指す。

ガンゼからリタンの間にも直通バスはないらしいので、乗り合いタクシーで移動。7時にはタクシー乗り場に行ったんだけど、お客さんが集まったのは8時過ぎ。なんかこう、もっと、効率的な交通網を発達させられないもんかね?ただ、南米とかアフリカみたいにボッタくってこないのが好印象。どうやら、区間ごとに一人あたりの値段とか、一台貸し切りの場合の値段が決められているみたい。逆に言えば、値切るのは至難の技なんだけど、地元民と同じ値段なら文句もない。

それにしてもチベット人、特にガンゼでは『みんな人懐っこいな!』って思う。バスとか乗り合いタクシーとか探しにターミナルに来ると、しつこいくらいに声をかけてくる。それも、客引きというわけでもなく。目当ての路線のドライバーを見つけて価格とか出発時間の話をしてるだけなのに、関係のない他のドライバー達も集まってきてあーだこーだと言ってくる。もちろん先に書いたように、チャチャ入れてボッタくりの手助けしようとか、そんなんではない。おそらく純粋に、面白がって。

自分たちがこれまでに訪れた国でいうと、東チベットってなんだかボリビアとかグアテマラとかエチオピアとかに似てる。標高の高いところに集落があって、住んでる人はみんな肌が浅黒くて。人懐っこいのもそう。イマイチなところの共通点を挙げれば、ゴミのポイ捨てとか、野良犬とか、物乞いとか。

しかし東チベットが他と圧倒的に違うのは、その治安の良さじゃないだろうか。殺人とか強盗とかそういった重犯罪や、ひったくりや置き引きみたいな軽犯罪も聞いたことがないし、先に述べたボッタくりみたいなレベルの話もあまりない。これってやっぱり、チベット仏教のおかげ?こないだラルンガルゴンパでラマとお話させてもらったから、贔屓目に見えてるだけだろうか。

我々を乗せたタクシーは、新龍という町まで行き一旦休憩。少し早い時間だったけど昼ご飯に担々麺を食う。美味かった。

新龍という町は、周辺村落の中心なのかして、各地から集まったドライバー同士がここで客交換をする。我々もガンゼからのドライバーとここでお別れし、他のタクシーで他の乗客とともにリタンを目指すことになる。

東チベットの道というのは、7割がたオフロードのワインディングロードでアップダウンも激しい。7人の乗客がいれば、1時間ほどで必ず誰か一人は車酔いして嘔吐する。もちろん本人は前もってそうなることを予想している。だから予防策として、流れる川が凍るほどの気温でも常に窓全開(それでも嘔吐は防げないんだけど)。我々は、持ちうる全ての防寒具を駆使して凍死を免れなければならない。そんな状況で5時間とかそれ以上の道のりを行く。なかなか過酷な移動。しかし、これも残すところあと数回。東チベットの旅ももう終盤に差し掛かっている。

そして15時過ぎ、リタン到着。

リタンはかなり大きな街。メインストリートは片側二車線。ガンゼもそこそこ大きいと思ったけど、ここはさらに上で、敦煌くらいの規模はあると見える。また、ゴミポイ捨てなんかも比較的少なくて、清潔感がある。悪く言えば、中国の一地方都市に帰ってきた、という感じで、チベットっぽさが薄れたとも言える。

今日の宿は、久しぶりに普通のホステル。ネットを繋げるのも久しぶり。今後の旅の情報収集などしながら、ゆったり過ごす。

新龍で食べた坦々麺、美味しかったです!

新龍で食べた坦々麺、美味しかったです!

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